子どもの看病のしかた

子どもの座薬の入れ方

保護者
保護者
熱をだして病院にいったら座薬を処方されたわ。
どうやっていれたらいいのかしら?

看護師
看護師
座薬は薬の成分が直腸から直接吸収されるので効き目が早いのが特徴です。ここでは座薬の使い方について紹介しますね。

座薬の入れ方

①必要量をカットする

赤ちゃんの場合、半分もしくは2/3に切って使用するように指示されることがあります。
その場合、清潔な手で包装をはがし、カッターやはさみなどで斜めに切って使用します。
残った座薬は処分しましょう。

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一般財団法人 倉敷成人病センター「子供への坐薬の使い方」

②先端に丸みや潤滑油をつける

先端のとがった部分は指であたためて少し溶かして丸みをつけると挿入しやすくなります。
ベビーオイルやワセリンを塗って滑りをよくするのもおすすめです。

 

③タイミングをみて挿入する

赤ちゃんが泣いたり興奮したりしていると、座薬を入れにくいので落ち着くまで待ちます。また、うんちと一緒に坐薬が出てきてしまうのを防ぐために、なるべく排便後に入れるようにします。

落ち着いたら、片手で両足を持ち上げ、肛門に丸みをつけた方から座薬を入れたら指でしばらく押さえます。赤ちゃんの腹圧で座薬が戻ってきそうな感覚があれば、指で肛門の中まで押し込むようにしましょう。押し込めば座薬がスルッと中に入っていきます。もし、座薬挿入後すぐに座薬が戻ってきてしまった場合(形が残っていて指でつかめる)は再挿入します。

トイレトレーニング完了以降の子どもは横向き姿勢で入れると入れやすいです。

下痢気味のときは、座薬をいれた刺激でうんちがでやすくなります。座薬を入れた後、ティッシュで肛門を30秒ほど押さえましょう。

座薬の保管方法

常温保管だと座薬が溶けやすいので、冷蔵庫で保管します。
チルド室など、冷蔵庫を開けて一目でわからない場所に保管すると、いざ使用するとなったときに探す手間になるので、ドアポケットなど目に入る場所に保管しましょう。

入れることに集中して無言になりがちだけど…

座薬を使用するときはつい、入れることに集中してしまいがちですが、子どもに「今から入れるよ」「少し抑えるよ」「これを使えばラクになるよ」「頑張ってエライね」などの声をかけることも大切です。
言葉にすることで子どもも安心しますし、自身の手順の確認にもなります。

看護師
看護師
はじめての座薬はドキドキしますが、ゆっくり落ち着いて入れれば大丈夫。解熱剤(アンヒバやアルピニー)の場合は、挿入後30分ほどしたら体温を測り、効果を確かめましょう。

・渋谷紀子(2019)『はじめてママ&パパの0~6才病気とホームケア』主婦の友社

一般財団法人 倉敷成人病センター「子供への坐薬の使い方」