「泣かないの!」って注意しても全然聞いてくれない
どう対応していったらいいのか一緒に考えてみましょう
子どもの「泣き」への対応
子どもがなかなか泣き止まないとき、どう対応したらいいか悩む保護者は多いのではないでしょうか。
ここでは子どもが泣く理由や対応の仕方について解説していきます。
子どもが泣く理由
泣くことは立派な感情表現です。
- いやだった
- 悲しかった
- 痛かった
- 悔しかった
- 残念だった
- びっくりした
- 怒った
などさまざまな感情を子どもは「泣き」として表現しています。
大人なら
- ○○をされてイラっとした
- タンスの角に足をぶつけていたかった
など「言葉」で表現できますが、言語能力がまだ未熟な子どもはまだできませんよね。
この「泣き」の感情表現をどう受け止めるかが重要になります。
子どもが表現することの大切さ
子どもは泣いて感情表現をすることで、生きる意欲や学ぶ意欲を育てることができます。
また、このような意欲をもつことや感情を受容されるという経験をすることで、子どもは逆境から立ち直る力(レジリエンス)を育てることができます。
レジリエンス能力が高い人は、困ったときに自分で考えたり他者に助けを求めたりすることができます。
現代でこのレジリエンスという能力はとても重要視されています。
会社の新人研修でもレジリエンス研修が取り入れられているところは多いです。
「泣かないの!」と言ってはダメ?
先ほど、子どもの「泣き」は感情表現であると述べました。
泣いている子どもに対して「泣かないの!」ということは、何らかの感情(大人のように言葉にできないのでどんな感情かは不明)に目を向けていない、無視をするということになります。
せっかく沸き上がった感情に気づいてもらえないのは悲しいですよね。
逆に、子どもの感情を受容するような関わりをすれば、無力感を与えることなくレジリエンスの能力を育てることができます。
感情表現を受容するにはどうしたらいい?
泣くという感情表現を受容するためのポイントをまとめました。
- 泣くことを否定的にとらえない(泣くこと=感情表現)
- 泣き止ませることを目標としない
- どんな感情があったかを予測する
- 予測した感情を声に出す(「悔しかったの?」「悲しかったの?」)
- 感情に共感する(「嫌だったね」「頑張ってたね」)
急いでいるとき、忙しいときはなかなかすべてのポイントを意識することは難しいと思います。
そんなときは、「嫌だったね」などと思いつく感情をそのまま声にだすだけでも大丈夫です。
受容しようとする気持ちが子どもにも伝わります。
子どもが泣くと「泣き止ませる」ことに焦点を当てがちです。ぜひ、感情表現という面に注目してみましょう。