保護者
感染症予防に子どもの手にもアルコール消毒をしたいけど、使ってもいいのかしら?
看護師
さまざまなウイルスに効果的なアルコール消毒、子どもへ使っていいのか、使うときの注意点を紹介します
アルコール消毒とは
アルコールはほとんどのウイルスや細菌の効力のある消毒薬です。
液体やジェル状のものがあり、指や手にすりこんで使用します。
手洗いと違い、水で洗い流す必要がないため、どんな場所でも(火気厳禁)手指消毒ができます。
ただし、汚れがある場合の消毒には適しません。殺菌効果が弱くなるだけでなく、消毒薬をすりこむことで汚れを塗り広げてしまう恐れがあるためです。 手指に汚れが付着している場合は、石けんで手を洗ってペーパータオルなどで乾燥させてからアルコール消毒を使用しましょう。
子どもにアルコール消毒を使っていいの?
子どもへのアルコール消毒薬の使用は賛成派と反対派があります。
2つの意見をまとめたうえでわたしの考えを述べます。
アルコール消毒賛成派
- 子どもはいろいろなものに興味をもって触ろうとする機会が多く、感染経路になりやすいため、いつでも手軽に使用できるアルコール消毒は便利
- 子どもがしっかり手を洗うのは難しい、アルコール消毒ならすりこむだけなので比較的簡単に使用できる
- 石鹸+流水下手洗いでは落としきれないウイルスや細菌がある
石鹸での手洗いは殺菌効果が弱いためアルコール消毒を使用した方がいい、手軽に使えて便利、などがアルコール消毒賛成派の意見です。
アルコール消毒反対派
- アルコール消毒は皮膚の皮脂を取り除く作用があり、手荒れを引き起こす原因となる
- 手荒れから感染症を引き起こすこともある
- 目に入れる、舐めるなどのリスクが高い
アルコール消毒反対派はアルコール使用の際のリスク(手荒れや誤飲)に注目した意見がみられます。
わたしの意見
以上の意見から、わたしは「アルコール消毒賛成派(ただしリスクを知り予防をした上で使用)」です。
保護者見守りの元であれば子どもにアルコール消毒薬を使用してもいいと思いますが、以下の場合は避けるようにしましょう。
- アルコールへのアレルギーや過敏症がある
- 手荒れがひどい、傷がある
- 手指が乾燥している
- 完全に消毒薬が乾くまで待てない
アルコール消毒は、子どもの手指の状態やその時の機嫌や体調をみて使用判断をすることをおすすめします。
手荒れや乾燥がある場合はハンドクリームやローションなどでケアしましょう。
アルコールは簡単に使用することができ、感染予防に効果的な消毒液です。
しかしその分、肌や粘膜の刺激になることもあります。
子どもに使用する際は必ず保護者が見守り、その日の皮膚の状態や体調を考慮して実施しましょう。
スポンサーリンク