子どもの看病のしかた

鼻水のケア

保護者
保護者
鼻水が拭いても拭いてもでてくるわ
看護師
看護師
鼻水は見た目や衛生面から考えてもきちんとケアしたいですよね

鼻水はどうしてでるのか?

鼻水は、鼻の中に入り込んだウイルスや細菌、ほこり、花粉などの異物を流しだすためにあります。鼻水の中にはウイルスや細菌がたくさん存在しています。

看護師
看護師
透明な鼻水はウイルス感染、黄色い鼻水は細菌感染の可能性が高いですよ

鼻水がでているときに観察するべきポイント

鼻水がでているときに観察してほしい項目を紹介します。

機嫌はどうか

咳のケアと同様に子どもの具合の良し悪しを判断するのは機嫌が重要になります。

  • いつも通り遊べているか
  • ぐずぐずしていないか、ぐすぐすが長引くか
  • 食事や睡眠はとれているか
  • 会話は減っていないか

これらの項目に注意してみましょう。

特に乳児は鼻が詰まるとおっぱいが飲みにくくなります。口呼吸になっていないか確認しましょう。

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鼻水の色、粘稠度、臭いはどうか

  • 鼻水の色(透明、黄色っぽい色、膿みたいな色)
  • ねばねばしているか、サラサラしているか
  • 鼻からくさい臭いがしないか

これらの項目が、いつから続いているのか、どう変化したのかを確認しましょう。

鼻水の様子だけでは重症度の判断はできませんが、問診時にスムーズに伝えられるようになります。

熱や咳はないか

鼻水だけでなく熱や咳があると、子どもはかなりしんどくなるでしょう。

体力の温存は回復の手助けにもなります。他の症状も併せて受診を考慮しましょう。

鼻水のケア

①鼻水をこまめに拭く

鼻水にはウイルスや細菌がたくさん含まれています。

やわらかいティッシュを使用してこまめに拭きましょう。

拭き取ったあとはすぐにゴミ箱に捨てます。

看護師
看護師
「ばい菌さんバイバイ」といいながら捨てると、子どもも「鼻水は汚いものだ」と認識するようになりますよ

鼻をかむ練習についてはこちらの記事を参考にしてみてください。

鼻をかむ練習をしてみよう 鼻をかみ方の練習方法 鼻のかみ方を練習してみよう 鼻水にはたくさんの菌が含まれています。 たらーんと垂れた鼻水はす...

②鼻の下に保湿剤を塗る

鼻水と鼻水を拭く刺激によって鼻の下が荒れやすくなります。

鼻の下のヒリヒリは大人でもつらいですよね。

皮膚の保護のためワセリンなどで保湿をしましょう。

③鼻水を吸い取る

鼻水を吸うと呼吸が楽になります。できるだけこまめに吸ってあげましょう。

吸引機は電動のものと手動(大人が吸う)ものがあります。

どちらも病院で医師や看護師が行う吸引(のどの奥まで吸います)に比べ、痛みや苦しさが少ないですが、子どもにとって吸引は恐怖。

優しい声かけを忘れないようにしましょう。

看護師
看護師
「これでばい菌さんいなくなるよ」「すっきりしたね!」「よく頑張ったね」といった、吸引をするための目的、不快感の消失を共有、頑張りを認めるをセットにした声かけを行いましょう

 

 

鼻水は子どもによく起こる症状です。だからこそ「すっきりした」「ラクになった」「気持ちいい」と子どもが思えるような鼻水のケアをしていきたいですね。

渋谷紀子(2019)『はじめてママ&パパの0~6才病気とホームケア』主婦の友社