子どもの看病のしかた

下痢のケア

保護者
保護者
子どものうんちがゆるいわ

おしりも赤いし…

食事はいつも通り食べていいのかしら?

看護師
看護師
下痢のときのホームケアを紹介します

下痢の原因

下痢は感染症による腸の炎症や薬の副作用、一時的な食べ過ぎや飲みすぎ、お腹の冷えなどが原因で起こります。

離乳食の段階を上げた後の下痢であれば、一段階戻し消化のいいものを選ぶようにしましょう。

下痢のときに観察するべきポイント

下痢観察ポイント
  • 機嫌はいいか
  • 食欲はあるか
  • 水分はとれているか
  • 熱などのほかの症状はないか
  • どのくらい続いているか
  • うんちの色は白かったり赤かったりしていないか
  • おむつからはみ出すほど大量のうんちか
  • 酸っぱい臭いや腐った臭いはしないか

看護師
看護師
下痢で怖いのは体から水分が奪われて脱水症になることです

また腸の異常を診断するときはうんちの性状や量、臭いが重要になります

写真に収めておくと受診がスムーズです

下痢のケア

①水分補給

下痢が続くと水分だけでなく電解質も失います。経口補水液を選び、水分と電解質を同時に摂取するようにしましょう。

②食事は消化のよいものを

下痢があっても食欲があるのならば、脂っこいものや繊維が豊富なものを避け、なるべく消化がよいもの選ぶようにしましょう。

下痢のピークが過ぎたら普段の食事に戻しましょう。

看護師
看護師
消化のいいものを選ぶのも大切ですが、子どもの「食べたい!」意欲に配慮することも大切です

③おしりのケアもしよう

下痢便は普通のうんちと比べて肌の刺激が強いのでおむつはこまめに替えましょう。

おしりふきでの刺激で皮膚が傷つくこともあります。ふくのではなく、洗面器にお湯をはり、座浴をすることでおむつかぶれを予防できます。

かぶれがひどいときは受診をし、塗り薬を処方してもらいましょう。

看護師
看護師
「きれいになーれ」「おしりいたいいたいのよくなーれ」など声かけをしながら行うといいですね

 

下痢は感染源になります。

家庭内感染を防ぐためにも、おむつ替えや座浴をしたあとは石鹸でしっかり手を洗いましょう。

使用済みのおむつもビニール袋にいれてから捨てると安心です。

 

下痢の看病のポイントは水分補給とおしりの皮膚ケアです。

脱水症やおむつかぶれに注意してケアを行いましょう。

渋谷紀子(2019)『はじめてママ&パパの0~6才病気とホームケア』主婦の友社